所得格差・貧困を分析するための経済指標について
所得格差・貧困を分析するための経済指標について
ローレンツ曲線
- 縦軸に所得を昇順(小さい順)にして計算した、「所得の累積比」を、横軸に同様にして計算する「人口の累積比」を取った曲線のこと。
- 度数分布表さえ用意できれば、それを使って、それぞれの累積比を使ってExcelとかRで描くことができる
ジニ係数
- 所得の相対的な不平等さを図る指標のこと。
- 0~1で表され、所得が均一(つまり格差がない社会)で0に、一人が所得を独占している状態で1になる。
- 具体的な計算方法としては、45度線(均等分布線)とローレンツ曲線で囲まれた面積を、三角形の面積で割る。
- 実際に、45度線とローレンツ曲線で囲まれた面積(1)を算出することは困難なため、三角形の面積から、ローレンツ曲線の下側面積(2)を引く形で求める。
- (1) / 三角形 = 三角形 - (2) / 三角形 = 1 - (2)/三角形
- 数式で書くと上記になるが、図を見た方がわかりやすい。(参考文献のリンク先サイトにあるので確認)
ピグー・ドールトン移転
- 相対的に、高い所得の人から低い所得の人へ、所得順位を逆転させることなく、所得を再分配することによって、不平等の度合いが改善(つまり減少)するということ。
- https://www.ier.hit-u.ac.jp/~kitamura/lecture/Hit/12Statsys3.pdf
絶対的貧困
- 生命の維持に最低限必要なものが足りていない状態このこと
- 世界銀行は貧困ラインを1日の所得1.25としている。
相対的貧困
- 周囲と比べて著しく生活水準が低いことを指す
- OECDの基準では、所得分布の真ん中の50%となっている。(つまり、中央値の半分の値。真ん中の真ん中。)
- 相対的貧困率は、相対的貧困ラインに達しない人が、人口に占める割合のこと。